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『反芻思考』という気の浪費

今日は『反芻思考』について書いてみようと思います。


『反芻思考』、ぐるぐると同じようなことを繰り返し考えている状態です。

自分が考えごとをしていることに、気がついている方もいらっしゃるし、全く無意識のうちに脳内 “自分会議” のような状態になっている方もいらっしゃいます。


・こうなったらこうだから、こうしなければ...

・あの時のあれは、あれで正解だったのだろうか...

・もっとこんな風に振る舞えればよかったのに....


今ここにはない過去の体験や出来事をベースに、なんなら数年前のことまで持ち出したりして、自分会議が続いてしまっている状態。


そうすると、今度は未来に同じことにならないようにと思考が増えてしまいます。


・明日はこうだから、これを忘れないようにしないと...

・同じ間違えを繰り返さないために、自分に言い聞かせておかないと...

・ちゃんと正しく振る舞うためには、どうするのが正解だろう...


といった具合に、知らず知らずに未来のことに対し、同じ過ち、「しまった!」という思いを繰り返さないようにと、不安を抱きやすくなってしまいます。

過去に対する後悔。「後悔」と言葉にすると何だか大事のように受け取りやすいのですが、ちょっとした「もっとこうした方が良かったのではないか」「ちゃんとできていただろうか」といった小さな日常の“『しまった!』体験” 、または失敗だったかもしれない、“「正解」や「正しい」ではなかった” という思いです。


「よりよく生きたい」という願いでもあり、「周りに迷惑をかけずにいたい」と思えばこその思考であり、誰だって大小の差はあれど、持っていたりするものです。みんな、より良く生きたいし、誰かの迷惑になりたくないもんね。


ただ、それを繰り返し考えていることに気がついていないと、それはずーっと繰り返されてしまうのです。そして頭の中でどんどん膨らんでしまいます。


だって、ずっと考え続けているんだもの。頭の中では、小さなことも時が経つと同時に、雪だるま式に膨らんでしまい、大ごとのように感じてしまうのです。


例え、もう「考えたってどうにもない」ことであっても、そこに答えがなくても、本当はどうだったのか確かめようがなくても、ただただ繰り返してしまう。

これによって「気の浪費」が起こってしまうのだよと感じるマインドフルネスの講座ではお話しています。


考えているだけで、「気」、言い換えると「毎日を生きるエネルギー」を消費してしまいます。そうすると何が起こるのかというと、体が疲れやすくなったり、回復が思うようにできなかったり、気が巡らないことによる体の強張りが生じたり、時には痛みが生じ、それが慢性的なものになることもあるでしょう。だって、「毎日を生きるエネルギー」不足しているのだものね。

また、「気」が足りないことにより、未来(明日や、このあと起こるかもしれないこと)への不安が生じやすくなります。エネルギー不足を起こしているのですものね。上手にできるだろうか、うっかりミスをしないだろうか、忘れ物はないだろうか....など、さらに何度も脳内確認作業をしてしまい、ますます「気」を浪費してしまいやすくなるのです。


結果、今ここがお留守になってしまって、うっかりもしやすい。そしてまた脳内反省会へと続いてしまう...。


ちょっと残念なスパイラルがへと続いてしまうのです。

やーねー。

そりゃあ、「やる気」だって不足してしまいますよー。



そうは言っても、『反芻思考』があるとダメだ!ということではないのです。


前半に書いたように、多かれ少なかれ、誰にでもある物なのです。この『反芻思考』を健全に取り扱うことができるから、危険な目に遭わないで済んだり、より良い方法が見つかったりする。知的に好奇心を刺激し、自分をよく知ることができるようになるのです。


・私はこれが気になっているのだな

・私はこれを大切にしたいと思っているのだな

・私はこれが苦手なのだな


などなど、自分の心が奪われやすいものを知る良いヒントになるのです。


では、どうしたら『反芻思考』の暴走から離れ、上手に使いこなせるようになるのか。そここそ、マインドフルネスの出番なのだと思うのです。


考え事をしていることに「気づく」ことから始まります。

それが、自分の心を疲弊してしまうような過去の繰り返しだったり、今ここで確認する必要のないものだった場合に、意識的に注意を今ここで感じられる「呼吸」だったり、「身体感覚(体で感じられること・足の裏の感覚や、肌で感じられる気温、ゆっくりと腕を動かしたみてその感覚など...)」に注意を向けてみます。


考え事をしているのに「はっ」と気がついた時に、今ここに戻る。

それを繰り返して練習します。


慣れない間は、数秒で考え事が浮かんできちゃいます。笑


えっ?私ってこんなに考えていたの?こんなに頭の中で独り言を言ってたの?っとびっくりされる方もいらっしゃいます。

そして、「何回考え事とから離れても考えちゃうんです」と落ち込んじゃう方もいらっしゃいます。でも安心してください。全く考えちゃダメ!なんてマインドフルネスではお伝えしていません。笑

「考えていることに気がつけるようになったこと」それがとっても大きな一歩なのです。今までも考え事はしていました。そして、「気の浪費」だって起こっていました。でも、それに気がつくことができるようになったという事です。


そして、それを「どうして考えちゃうんだろう」「考えないようにしなくては」なんてのは、丸っと忘れてしまって大丈夫。

それは、ただの脳の習慣となっているだけ。繰り返し練習するうちに、脳の中の習慣はちゃんと変化してきます。


少なくとも数ヶ月、ゆっくりと自分を見守るように練習を続けてみてください。

そうすると、似たことに自分の心が引っかかりやすのだと傾向が自分の中で掴めるようになってきます。


「自分には気になりやすいことがある」と知ることができると、『反芻思考』から離れやすくなってきます。

「おっ、来たきた。いつもの癖がでているんだな」と気がついて、巻き込まれることが少なくなってきます。(どうしてそうなるの?っというのは、長くなるので、またの機会に!)

巻き込まれることが少なくなると、不思議とそのことについて気にならなくなってくるんです。気にならないから、ぐるぐると考える必要もなくなる。


考えないようにしようとするのではなく、自然と『反芻思考』が繰り返されることが少なくなってくる。それまで、頑張らず、深刻にならず、ただ気がついたら、今の「呼吸」や「身体感覚」に戻るを繰り返してみてください。


「気の浪費」がなくなると、「気」が満ちて、不思議なくらいに「今」が充足してきます。そしてそれがまた、自分を信じる力、自信となって、今を自由に生きられるようになってくるのです。


ねっ、なんだか楽しみになるでしょ? 笑






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